今週の一本

ADV、ノベルゲ、サウンドノベル、エロゲ、それ以外はRPGが大好きなゲーマーのゲームレビュー兼ゲームプレイ記録です。一週間に1本のクリアを心がけます。2022.10.30〜

新宿葬命

新宿葬命Switch版をプレイ。

Steamで出た時からそのアンダーグラウンドな空気感や雰囲気、美麗なキャラデザで気になっていたのだが、実際にプレイしてクリアしてみて色々言いたいことがでてきてしまいモヤモヤしたので記事にしました。

以下ネタバレありの感想と紹介

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キャラクター ◎

作画 ◎

萌え ◎

音楽 〇

UI ◎

声優 〇

 

 

 

 

シナリオ ×

大事なことなので二回言います。シナリオ ×

 

 

はっきり言うとADVの根幹であるシナリオが個人的には納得できなかった。ここまで悔しい思いをしたのはおそらくそれ以外は割と高評価だからかもしれない。そもそもこのゲーム総プレイ時間は5~10時間。エピソードが4種類あって主人公の不死設定の謎を解き明かしていくというストーリーなのだが、ボリュームに関してはわりとこのくらいでよかったと思う。むしろこの短さも高評価。あとシナリオも一本道で途中で各キャラの視点を選んで物語を進められるのだが、どの順番で選んでも変化などはなく、タイパを意識した今時のADVらしくこのお手軽さはよかったと思う。また多視点ビューを使ったことにより途中のダレも防ぐことができて、その工夫は普段ADVをプレイ慣れていない新規層も取り組めてめっちゃいいと思う。

余談ではあるが、こういうサクッと短い時間で簡単にプレイできるADVはもっと増えていいと思う。例えば言わずもがな沙耶の唄鬼哭街は短時間ながらその圧倒的没入感でプレイできる名作中の名作で何年経っても未だに思い出に残るゲームに君臨する。

似たような作品にクロックアップの夏ノ鎖とか最近だと瀬戸口廉也のヒラヒラヒヒルも短いながらも一文一文が濃く、人の心を揺さぶるシナリオで決して長編作品のみが名作になるわけではないということを示してくれる。

 

 

 

 

話戻して、この新宿葬命、メインとなってるテーマが今時のヤクザは臓器売買とかはリスクの割に実入りが少ないので、保険金ビジネスというシノギ(保険をホームレスとかにかけて、事故っぽくみえるように殺したりして保険金が出るようにして稼ぐ)が主流になっているということ。もちろんフィクション作品なのでそれが現実の裏社会でも本当に主流かどうかなのかはどちらでもいいと思うのだけど、それでも自分が気になったのは、途中で信者を洗脳して自殺させて保険金をうまく稼ぐ宗教団体が出てきて、だいたい洗脳から自殺まで一年スパンで行われると出てきたのだが、自殺の場合は契約から三年過ぎないと保険金が出ないし、あまりにも簡単にバンバン保険金が出ているのがやや現実味にかけた安っぽいフィクション感に思えてしまった。テーマが「命の選択」という重い部分もあったのでこういうのはちょっと致命的だと思う。

ただこの作品エピソード1~4まであるのだが、2までは割と面白かった。そこまでもワクワク感。特にエピソード1が一番シナリオとしてよかったと思う。おそらく体験版は1までプレイできたのでは?と思うので、ある意味では商売上手かも。あそこまでだったら、めちゃくちゃワクワクするし、シビアな死生観とほんのちょっぴり人情のいい話のバランスがすさまじく良かったと思う。

エピソード2も信仰と金儲けをテーマにした話でこれも非常によかった。真白ちゃんの悲しい父との過去。まどマギの杏子の過去話みたい。

てか真白ちゃんかわいすぎか。
信仰をもった電波系JKかわいすぎた。

問題はエピソード3と4でいわゆる物語の謎と確信に迫る話なんだけど、どうも自分には人を殺す理由が納得できないというか10年後とに100人殺すとか現実感もなくそれやってる過程で20人殺して不死の体を手に入れる意味とそれとは別に(別じゃないのかもしれないが)100人殺して魂を預ける儀式のつじつまがいまいちポカンすぎて(てかこれなんか効率悪くない?つか主人公が選ばれた意味って?たまたまだよね。)なんか打ち切りエンドの怒涛の無理矢理回収(しかもいまいち回収できてる風な感じ)でラストまで突っ走りましたって感じでそこが残念だった。重いテーマのわりには人沢山殺す理由が薄っすいなと思ってしまったし、むしろ主人公も凛音もすみれも三人仲良く死んでくれたラストのほうがある意味ではすっきりするような、むしろ死んでほしいとさえ思ってしまった。

 

序盤のストーリーで人の命とはこの新宿九龍では軽いもんなんだぜ、と散々かっこつけていたあげく最後はわりとあるあるなこいつを救えばこいつが救われないどうすればいいみたいな悩みになり、そこはもう3人死亡エンドでサバサバいったほうが個人的には好きだったかな。

つか主人公なんて変な儀式があっただけでまたま助かった命なんだから、別に誰も主人公の心配なんかするなや。さっさと死なせてやれ、強いていうならこの三人の中で生きる権利があったの凛音くらいか?と思ってしまった。

 

とまあ、シリアスな部分に関しては自分は不満タラタラなんですが、最後のエキストラや途中にはいる箸休めみたいなくだらないシナリオが自分は一番面白いと思った。こういうのおもしろいって何気にすごいと思う。あとは各キャラ達の魅力がめちゃくちゃあったので、エピソード3や4みたいなシリアス路線なのに突っ込みどころが多いシナリオにしないで、人の命が簡単に失われる新宿九龍という街で、ちょっと残酷でちょっと人情味があるようなアンダーグランド日常話くらいにとどめておいたほうが個人的には好きな作品になったかなと思いました。

 

これ言っちゃ元も子もないが

 

不死とか幽霊みたい設定いらなかったんじゃないの?

 

最終的には思ってしまった。

 

神無迷路

かまいたちの夜2世代にはこのUIだけでこみ上げてくるものがあるのではないだろうか。steamで現在400円で販売されている「神無迷路」をコンプ。プレイ時間は5時間程。フルボイス。これでこの価格はとてもコスパは高いと思う。

以下ネタバレありの紹介と感想

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

かまいたちの夜2とEVER17とルートダブル融合してみたらこんなゲームできちゃいました!!というような内容。ミステリーというよりは完全にSFに全振りしてかおり、ミステリー好きな人間よりはSF好きな人間向きな内容。

シュタゲ、古色迷宮、yu-no

この辺のテーマが好きな人間がグッとくる内容かと思う。

 

 

最後に推理パートもあるのだが、推理というよりは総当たりをして最終的に各キャラの背景とかを聞き出していく感じで、ミステリーの推理っぽい内容も包帯を使った密室トリックくらいで初代かまいたちなんかに比べるとミステリー要素は弱く感じる。

でも自分はかまいたち夜2の底蟲村篇やサイキック篇のような色モノシナリオのほうが好きだったので、この作品も「かまいたちの夜暗黒物質」というタイトルがついたかのようなSFホラーを題材とした作品として十分に楽しめました。

個人的に好きなのは某有名SF超名作ゲームを彷彿させるような鏡で自分の姿を見るシーンですね!

そうあれだよ!あれ!みんなもうおなじみだよね!

鏡を見て主人公の視点が切り替わる演出他作品にもチラホラあるけど本当にこの演出好きなんだよね自分。

あとどう見てもかまいたち香川さんポジのおっさんが出演してて、かまいたちシリーズへの愛を感じました。

やっぱ必要だよね、関西弁のうさんくさいおっさん。



主人公の変態ムーブも度々あって、こういう謎お色気もピンクの栞みたいなお約束でよかったです。

 

全体的にかまいたちの夜2(とか3辺り)という名作へのリスペクトと愛がめちゃくちゃ感じられてすごくいいオマージュ作品だったと思う。

令和の時代に新しいかまいたちの夜をプレイできたみたいで嬉しかったです。

 

 

 

死噛

死印シリーズの最新作「死噛」クリア。

前作の「NG」やったのがもうはるか昔のことのように感じていて、このシリーズもう出ないんじゃないかと思ってたんですけど、調べたらまだ4年ぶりくらいだったみたいですね。う~ん10年以上前くらいに感じたのだが。

 

 

 

 

前知識なしでプレイしたので、NGみたいに多少は前作の世界観引き継ぎつつも出てくる主人公たちは別人かと思いきや、ガッツリ1作目の死印の正統続編って感じでした。もはやタイトル死印2にしたほうがいいのでは・・・?ってくらい。

特典に死印のコミカライズがついてきて「ふーん、懐かしいな、なんでこんなの今更。」と思ったらそういうわけだったのね。

時系列的には

死印→死噛→NG

 

みたいです。今作は死印から四か月後のお話。時代設定は1997年となっていました。NGは1999年設定だったから、まだ次回作でNGまでの物語が出てきそうだな。ちなみに今作も死印の主人公八敷さんが奮闘する話です。

以下ネタバレありの紹介と感想

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今作はパッケージ絵に花嫁の白装束を着た怪異が出ている通りで

結婚がテーマです。

死印のパッケージも花嫁をテーマにした怪異「くちゃら花嫁」が出ているのが印象的でしたが、今作も同じ花嫁怪異で中々インパクトのある素敵パッケージです。

 

 

 

前作は館を中心にその周りのいろんな場所を舞台に怪異と戦っていくようなイメージでしたが、今作はとある学校を舞台にそこで起きる怪異を八敷達死印メンバーが調査して解決いくといったようなストーリーでなんか調査範囲が前回よりこじんまりしてるしあんまり盛り上がらないかな?と思いきや、いい意味で期待裏切ってくれるくらいよくできたシナリオ構成でした。やっぱり学校の怪談はホラーに強いなと改めて感じさせてくれますね。

 

私そもそもこのゲーム一番面白いなと思うのが除霊を行うことを目的としたアドベンチャーゲームだってことです。怪異という人外のクリチャーを相手にバイオハザードのように銃火器で戦うのではなく、怪異が生前にもった「恨み」を見つけ、その怪異を満足させるための手順を踏んで除霊を行って成仏させるという独特のゲームシステムがおもしろいです。

 

でもそんな中で明らかに一人怪異に対して純粋な暴力で対処していこうとするコワすぎ!シリーズの工藤Dに通じるものがあるマインドをもった、あぶない元刑事真下悟さんも大活躍されていました。

この人もこのシリーズでかなりの人気キャラだよね。八敷さんと仲良すぎか。

ちなみにこの人と怪異に立ち向かうActでは十中八九銃ぶっぱなします

 

 

そしてこのシリーズといえば本当に怪異のデザインとネーミングセンスが不気味でいい。

私が今作一推しの怪異コックリおじさん。

 

ちなみに小さなメダル要素もあります。

うーん、なんて気持ちの悪い小さなメダルだがそれがいい

ひたすらこの気持ちの悪い歯を見つけて霊力を高めます。

 

で、こっからが本題

 

今作一番私が思ったのが、舞台が学園だったせいか完全にエロゲと化していたスチルに感謝しかありませんでした。死印の時に初っ端からJKのムホホなエログロスチルを出していただいて最高のゲームだなと思いました。

しかし、実際一番エロかった一話だけで、なんだただの客寄せエロかよと、非常に残念な思いをしたのですが、今作死噛ではここにかなり力を入れているように感じました。いや

 

間違いなくかなり力を入れてました。

 

ちなみに一話にムチムチなJKが吊るされるスチルがあるのは今後今作の伝統になっていくのですかね?(次作も期待してます。)

 

 

こんな子や

こんなエロい子たちが

こんな目にあったり

こんな風にひん剝かれてしまいます。

 

 

ちなみに今作はマジで他にもお色気スチルがかなり多かったです。

もう手段をえらばなくなったアイドルみたいですごく興奮する。

 

 

全体的にストーリーも非常にわかりやすくさほど複雑さも感じないのですごくいいゲームだったと思います。このゲームの中で登場人物達が怪異に対して向き合う姿勢がすごく好きで、結局怪異も人間からできたもので、それに生きている人間達が苦しめられている。怪異に苦しめられている人間を救うのももちろんだが、怪異も元は苦しみをもって死んでいった人間達、だから彼らも救いたい、という熱い思いが非常に好きでした。

八敷がとある怪異の恨みよって殺された人間へ向けたこの言葉がとても名言。

 

「黒峰みたいな傲慢な男にとって死者は皆、無力な存在だ。だから平然と人の尊厳を犯し、生命を奪う。だが、自分たちは知っている・・・・・・死者は決して無力でない事を。」

 

 

 

電気サーカス/唐辺葉介(瀬戸口廉也)

 

土曜日に家族で市立図書館に行ったら、唐辺葉介さんこと瀬戸口廉也の電気サーカスがあったので子供の絵本と一緒に借りることにした。

活字の本なんてここ最近読んでないので、どうせすぐ飽きるだろうと軽い気持ちで読み始めたらとんでもないおもしろさのモンスター小説だったので、レビューしてみることにした。以下、電子サーカス及び、唐辺、瀬戸口関連作品のネタバレ含みます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう今更いうまでもないのだけど瀬戸口廉也といえば2004年から2007年にかけて発表された瀬戸口三部作において、00年代以降のエロゲプレーヤーにカリスマ的人気を誇るあの瀬戸口廉也さんだ。

 

氏がシナリオ担当の関連作品に頻繁に登場する3つの基本柱は

児童虐待

キリスト教

精神病

もうこれらの要素を話にまぜながら、あの独特の私小説のような語りでひどく厭世的だったり、淡白だったり、残酷だったり、自暴自棄だったりしながら、ストーリーを進めていくのが刺さる人にはものすごく刺さり、カリスマ的な人気を誇ります。

 

私はこの電気サーカスを読んで一番に思ったのはこれは瀬戸口廉也のエピソード0。この本のお話は全部ノンフィクションであってほしい、なぜなら私達が敬愛してやまない瀬戸口廉也様が本当にこんな人生を歩んできたのだとしたら、氏の作品の内容全部に納得がいってしまうからスターウォーズでどうして母親思いのかわいいアナキン少年が暗黒のフォースを纏うダースベーダーになったのかのエピソード1~3のように、なぜ瀬戸口廉也という奇才が生まれあのような怪作を世に出すことができたのかという、その前日譚のように感じ、電気サーカスを読み進めていくだけで、その答え合わせのするようなワクワク感がありました。

 

例えば幼少時代に、出産に立ち会い一匹一匹取り上げた自分と同じ誕生日だった子犬達をその翌日に実の父がそれを生き埋めにして、土に埋められながらミュウミュウと泣く子犬達に最後まで土を踏みつけていた。という虐待シーンでは、犬憑きさんでいじめにあっている女の子が犬神の呪いの儀式でいじめ加害者に復讐するために生まれた時からかわいがっていた犬を顔から下を埋めて放置して、餓死寸前の恨みがたまったところで首をはねるいう話を思い出しました。

この作品やたら動物の死の描写が多いように感じました。バイト先の厨房で捕まえたドブネズミの殺処理をどうするか困っていたら店長がそのまま生ごみの入った袋にネズミを入れ足で袋をギュウギュウと踏みつけながら、だんだんガサガサ音がしなくなるのを待っただとか、長年かわいがっていた文鳥が死んだ際にこのままゴミ袋にいれてしまおうかと一瞬考えたとか、こういう動物をかわいがっているようで、わりと残酷な描写が多く、こういうとこも氏の好きな点。この人は普通のひとだったら臭いものにふたをするようなことの事実や思いをありのままに書いてしまう人間性なんですよね。

 

 

他の答え合わせの例を挙げれば

保護と称して連れ込んだリスカだらけの中卒未成年と薬をキメて酒を飲んでインターネットにふけって二人でひたすら共依存の堕ちていくだけの毎日を送る感じが、CARNIVALの泉ルートの逃亡生活の日々を思い出しました。わたしはCARNIVALでは泉が一番好きで、あの救いがなくて、ただ堕ちるあの感じの話が好きです。

CARNIVALでいえばミズヤグチが真赤を殴ってしまった際に、タミさんと共に事情聴取でパトカーに乗せられて警察に連れていかれて、歯向かうでもなく言い訳するでもなく、もう好きにしてくださいと、取り調べで「警察行くって思ったより大したことないな。」と他人事のように淡々と対応する感じもCARNIVALの主人公が警察に行ったシーンのようでよかった。警察にお世話になったの実体験だからあんなにうまく書けるのかな笑

 

 

あと一瞬だけどキリスト教に関する言及があったのもうれしかったです。

やはりというか期待通りで瀬戸口廉也の実の母はカトリックの洗礼を受けていた。ものごころつく前からキリスト教的なものが周りに溢れ、小さい頃から聖歌を聞かされ聖書の物語を覚え、その歌や物語は好きだったけど「僕はその宗教事態には決していい感情を持っていなかった。」という一文はのちの瀬戸口作品のテーマになっていくものです。

瀬戸口廉也は自身の作品の中でやたらキリスト教を出して語りそれを理想論というような批判を頻繁にしますが、それはただ単に嫌いなのではなく個人的にどこか憧れをもって描かれているように感じていました。

今はもうないのかもしれないけど瀬戸口廉也がブログをやってる時に、真っ白でシンプルなホーム画面の自己紹介欄に「屑人間です。好きな言葉は愛。」

と書いてあったような気がするんですが、確かに電気サーカスの主人公ミズヤグチが瀬戸口廉也その人であったなら、確かにどうしようもない屑人間だなあと思うし、ここでいう「愛」というのはキリスト教アガペーをさして、自分のような人間の思考とは真逆の正反対の位置にある考え方だけど、本当は幼少期から自分の一番身近にあった永遠の憧れで本当は自分にも欲しかったもの、というような悲哀さを感じます。

瀬戸口廉也はミズヤグチがそうであるように本来めちゃくちゃ優秀で頭もかなりいい人物です。でもいわゆる芯というか中身の部分が完全に腐りきってしまっているので、社会の底辺で暮らすような生活をしていると本人も認めているように、その通りなんだと思います。

瀬戸口の文章読めばわかりますが読書量もすごく、はじめは海外文学から興味を持ったと言っていますが、日本の純文学から現代小説まですべて網羅している方だと思います。

 

 

結局じゃあこの作品の根幹というかメインの見せ場はなんのかというとボダ女、真赤との恋愛です。これおもしろいなあと思ったのが、作中でミズノグチと真赤の関係がすごく仲のいい友達のような、でも長年連れ添った夫婦のような何とも言えない関係で、あまり二人の性描写はないかのように書かれてるんでミズノグチも結局真赤のことが女として好きなのかどうかよくわからないですねはじめは

実の両親や周り取り巻く大人に虐待を受けてるという彼女をミズノグチが「僕が保護するしかない。」と仲間と共有で暮らしてるアパートに一緒に住むことになるのですが、はじめて来た日に同居人のタミさんと3人で酒を飲みながら歓迎会をやり、その中でミズノグチより先にタミさんが真赤とやりはじてしまうんですけど、やった後に「ほらミズノグチ君もどうだい?」と友人に自分がやった女とやるのを進められて、それに対してミズノグチは特に怒るでもなく、タミさんに言われた通りにいざやろうとしたら「僕がやろうとしているのでこんなことじゃない。」とこのままではただ家出少女をヤリ目で連れ込んでる悪い大人と一緒じゃないかと悔しさのような気持ちで泣いてしまうシーンがあります。はじめはミズノグチも恋とかではなく、親に虐待を受けているらしき少女を昔の自分に重ねてしまい、この子にはこんな思いをしてほしくはないし、自分のような人生の落後者ではなく真っ当な人間に育ってほしいという思いから保護してるだけだという意気込みがありますが、結局最後の方では、もう完全にミズノグチ、真赤に堕ちてます。特別な女としてハマってます。

途中喧嘩別れした際に、帰ったらやっぱりタミさんと真赤が同じ布団で寝ていたシーンに遭遇しますが、それでもタミさんに怒るのではなく真赤に怒り、女の顔をグーパンして警察に連れていかれます。この辺のミズノグチはタミさんに怒るでもないっていうのが屑すぎて面白かったし、薬と酒でトリップしすぎて本人も覚えてないくらいの度重なる奇行や警察にまで一緒に付き合っても文句ひとつ言わずミズノグチと一緒に付き合うタミさんもかなりいい人だよなあ、と思って、割とこの二人の緩い関係性も好きでした。

でも結局、最後は真赤はとんでもない虚言癖の女でミズノグチもずっと騙されていたただのピエロだったということがわかります。今でも真赤は持ち前の優秀さとたくさんの男たちを渡り歩くサークルクラッシュ術で明るい世界でたくさんの活動しています。というようなしめくくりで物語が終わるのですが、結局最後は馬鹿な男が自分の思いあがりで、出会った男すべて狂わすガールにしてやられてしまいましたという現実さもよかったです。

 

私たちが崇拝してやまない瀬戸口廉也様がこんな幼少時代を過ごし、ライターとしての礎となったテキストサイトを運営していたという事実、怪しげな仲間達と共同生活を送り、酒を飲み、精神科に嘘ついて薬をもらいに行き、自殺未遂もしたし、仕事をはじめてもすぐバックレてやめたり、やったりを繰り返したり、精神病棟にも入れられたり、と破天荒な人生を送ってきた様が描かれたダウナー青春モノの名著です。

翠の海

私は洋館モノというジャンルが昔から好きだ。

今でも見知らぬ森を散策していたら古めかしい西洋風の洋館が目の前に現れて、怪しげな館の執事が「こちらへどうぞ。」と中に案内され、そこにはドレスを着た綺麗な少女が「うふふ、おかえりなさい。」とか意味深な言われて…という経験をしないだろうかと今でも時折妄想してる。

なんで好きかといえば、そもそも生まれて初めてノベルゲームに触れたのがかの有名な「弟切草」だったからかもしれない。映画化もされたし、たまになぜかドラマもやってた気がする。

 

私がはじめてプレイたのはPS版のやつですね。

双子の姉妹とかミイラとか半魚人とかもうたくさんのドキドキが詰め込まれていて、あとこれのせいで洋館には必ず双子の姉妹が欲しいという癖まで植え付けらてしまいました。

 

そんなわけで「洋館」「ゴシックな少女」「双子姉妹」これらの要素が入るエロゲにはすぐ食いつきます。そこで今回プレイしたのが翠の海。

www.youtube.com

まずそもそもこのゲームOPの完成度が高すぎる。

霜月はるかさんの美しい歌声と幻想的な音楽が完全にゲームを盛り上げてしまっている。

動画の最中に青い鳥が出たり、白いドレス着たメインヒロインの女の名前が「みちる」ということでお気づきかと思いますが、ベルギーの有名な童話、兄チルチルと妹ミチルの「青い鳥」がモチーフなのかと思います。

でもプレイした自分が思うに

え、これどちらかというとヘンゼルとグレーテルじゃないの!?

個人的には思いました。以下その理由。(ネタバレあり)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヘンゼルとグレーテルは有名なグリム童話

この話はご存じの方も多いと思いますが、中世ヨーロッパの飢饉が流行ったせいで、貧乏な家庭の親が口減らしのために子供を捨てていたという残酷な現実を後世に伝えるために作られた作品という見方もあるそうです。

つまりこの話はそれぞれの事情で親に捨てられた子供たちの話なんですね。

話変わって今日たまたまネットフリックスで藤井道人監督、横浜流星主演の「ヴィレッジ」という映画を見ました。この映画はとある田舎村がゴミの廃棄施設によってその恩恵から発展していくという話なのですが、ゴミ処理という仕事上、汚い話や裏金なども動き、そこに村社会の陰湿さ、多少村人の何人かが犠牲になっても、村そのもののためにひたすら隠蔽を積み重ねていき、そこには道徳心も何もない人間の汚さ、非情さ、異質さを映画全体で描き切った面白い作品でした。

 

この映画を見て感じたのは臭い物にはひたすら蓋をしていこうと積み重ねていった人間が最終的に背負う罪の重さ、人の命をたとえ殺めることになっても、自分の幸せのための犠牲ならやむをえまいという気持ちと罪を犯している自分との葛藤。

 

人間はどうしたって罪を背負うことになるんですね。

 

翠の海のメインヒロインのみちるは、親に捨てれた子供たちが集まって暮らすこの洋館で寮母さんのような役割をしています。ここで暮らすためには「自分の置かれた状況に疑問を持たない、当たり前のものと受け入れる。」「洋館で暮らす子供達を傷つけたり、喧嘩などのトラブルを絶対起こさず、みんなで仲良く笑って暮らす。」最低限この二点を守って空気を読んで暮らしていればいいのですが、もしこれが破られるようなことがあってしまうと、他の子供たちにも影響を与えてしまい、全員が発狂してしまうため、みちるやその一部事情を知る仲間達による間引きが行われます。

 

 

彼女のメインルートでは主人公と結ばれ、ハッピーエンドに向かう前に彼女が間引きによって殺してきた子供達に「あなた達を殺しておきながら幸せになってしまいごめんなさい。」と謝るシーンがあってそれが好きです。さらに好きなのは主人公も彼女の罪を肯定します。「あなたのやったことは罪だ。どんな理由があっても絶対に人を殺すことは許されない、一生背負っていかなくてはいけない。」

 

私は罪を背負って生きていく人間が好きです。人は罪を自覚してそれでも人生を生きていかなくていけないのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黄泉ヲ裂ク華 EXPERIENCE SELECTION

黄泉ヲ裂ク華、裏ボスも倒し最後猫耳ドスケベドチャシコ上司をフルボッコする昇進試験にも合格したので、晴れて部長昇進の辞令もいただき合計60時間で無事クリア。

yomibana.jp

私、この会社の作品、死印とNGはプレイしたことあったので、てっきりホラーゲーム専門のメーカーかと思っていたのですが、ゴリゴリのDRPG専門メーカーだったので、もうこのジャンルでは老舗中の老舗だったのですね。

地下迷宮と魔女の旅団シリーズや世界樹の迷宮シリーズ、ととモノなんかも好きなので他にもこのメーカーのゲームやりたいと思いました。

 

 

以下ネタバレありの紹介と感想

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どうやら世界観は死印やNGを引き継ぎつつのDRPGなので、敵キャラのクリチャー達がいい具合に気持ち悪くて不気味なのが好きでした。

アルダーという統一神の登場によって、人間も魔物の姿になり種族間を超えた統一が図られた世界。しかし、その中で稀に生まれてしまう「人間」の子は「鬼子」と呼ばれ、人間の子達は親に森へと捨てられてしまいます。そんな不幸な生立ちをもった鬼子の1人がアルダーという絶対神への復讐と同じ志をもった異形の仲間達を見つけて世界再編を行う。

 

というのが敵側のストーリー、プレーヤーは1970年代の日本を舞台にしたサラリーマン、ちょっと違うのは「黄泉」とよばれる謎のダンジョンがあること。黄泉ではアルゲンと呼ばれる超常物質のおかげで人体がクリチャー達との戦いにも耐えられるくらいパワーアップします。

 

主人公は黄泉公社の中間管理職。部下たちを率いて危険な黄泉の探索を行います。

 

というのが大まかなストーリーかな、異世界と現実の狭間って感じがいい具合に不気味でシナリオに味を出してました。そもそもDRPGってわりと淡々と物語が進むのが特徴的ですが、これもやっぱり深くは語らず、一種のフレーバーテキストみたいなものから行間を読み解いて世界観を自分なりに妄想していくのは、もうこのジャンルの醍醐味ではないでしょうか。

 

地下迷宮と魔女の旅団シリーズなんかもそうですが、わりとシナリオが残酷というか容赦なくサラッと非人道的なこと、心が痛むことも行うので、そういうのもやっぱりDRPGの魅力なんだよな。良くも悪くも現実的。例えば、敵によって人体実験のためだけに作られたクローンの少女達、彼女たちは作った人間のことを「お父様」と思っており、死ぬ間際まで生まれた時から「お父様」に裏切られている存在であるにも関わらず、絶望を抱えながら苦しんでいる、そんな彼女達を「容赦なく全員殺せ」というミッションがあったりして悲痛な叫びを聞きながら殺していきます。

 

まあ割と救いないです。

 

 

ラストのラストで恐らくこれだけが笑顔のスチルだった。守りたいこの笑顔。

 

 

あ、いるよね・・・こういう上司。

 

 

 

和み匣

パラノイアDISC3「和み匣」をクリア。

いわゆるカルタグラピアニッシモのファンディスクですね。

次の作品「殻ノ少女」行く前の箸休め会。

 

以下ネタバレありの紹介と感想

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シナリオ3つに、ミニゲームが2つ、ついてます。

 

サクラメント・・・カルタグラの続編。これがほぼこのゲームの本編みたいなもので、いわゆる由良ルートをメインに据えて作ってる。自分のようにお姉ちゃんのほうに気持ちがいってしまった人にはいいかも。和菜の舞台のシーンの演出と音楽が良かった。

 

凛雪に咲く花・・・凛ちゃんとずっといちゃこらするゲームです。まだ処女だった頃の凛ちゃんとはじめてのお客さんの物語。

 

いのぐれっ!・・・あーはやったよね、この当時!ゆるふわ系のきららに代表される平仮名カタカナ四文字系の作品!!

まあ2007年のらき☆すたブーム以降、広まった日常ゆるふわ系をパロって作ったような作品。私なんか完全にこの世代ですが、今は異世界転生ブームでアニメであんまりゆるふわ系見ないよね。

ミニゲーム1 どんじゃら

ミニゲーム2 たこ焼きバトル

これが地味に難しく中毒性がある気がする。たこ焼き焼くパズルゲームなんてはじめてやった。

 

まあほんとサクラメントやればいいんじゃないの?って感じではありましたが、わりとイノグレの世界観に愛着もててよかったです。

 

最後は「殻ノ少女」。