今週の一本

ADV、ノベルゲ、サウンドノベル、エロゲ、それ以外はRPGが大好きなゲーマーのゲームレビュー兼ゲームプレイ記録です。一週間に1本のクリアを心がけます。2022.10.30〜

死噛

死印シリーズの最新作「死噛」クリア。

前作の「NG」やったのがもうはるか昔のことのように感じていて、このシリーズもう出ないんじゃないかと思ってたんですけど、調べたらまだ4年ぶりくらいだったみたいですね。う~ん10年以上前くらいに感じたのだが。

 

 

 

 

前知識なしでプレイしたので、NGみたいに多少は前作の世界観引き継ぎつつも出てくる主人公たちは別人かと思いきや、ガッツリ1作目の死印の正統続編って感じでした。もはやタイトル死印2にしたほうがいいのでは・・・?ってくらい。

特典に死印のコミカライズがついてきて「ふーん、懐かしいな、なんでこんなの今更。」と思ったらそういうわけだったのね。

時系列的には

死印→死噛→NG

 

みたいです。今作は死印から四か月後のお話。時代設定は1997年となっていました。NGは1999年設定だったから、まだ次回作でNGまでの物語が出てきそうだな。ちなみに今作も死印の主人公八敷さんが奮闘する話です。

以下ネタバレありの紹介と感想

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今作はパッケージ絵に花嫁の白装束を着た怪異が出ている通りで

結婚がテーマです。

死印のパッケージも花嫁をテーマにした怪異「くちゃら花嫁」が出ているのが印象的でしたが、今作も同じ花嫁怪異で中々インパクトのある素敵パッケージです。

 

 

 

前作は館を中心にその周りのいろんな場所を舞台に怪異と戦っていくようなイメージでしたが、今作はとある学校を舞台にそこで起きる怪異を八敷達死印メンバーが調査して解決いくといったようなストーリーでなんか調査範囲が前回よりこじんまりしてるしあんまり盛り上がらないかな?と思いきや、いい意味で期待裏切ってくれるくらいよくできたシナリオ構成でした。やっぱり学校の怪談はホラーに強いなと改めて感じさせてくれますね。

 

私そもそもこのゲーム一番面白いなと思うのが除霊を行うことを目的としたアドベンチャーゲームだってことです。怪異という人外のクリチャーを相手にバイオハザードのように銃火器で戦うのではなく、怪異が生前にもった「恨み」を見つけ、その怪異を満足させるための手順を踏んで除霊を行って成仏させるという独特のゲームシステムがおもしろいです。

 

でもそんな中で明らかに一人怪異に対して純粋な暴力で対処していこうとするコワすぎ!シリーズの工藤Dに通じるものがあるマインドをもった、あぶない元刑事真下悟さんも大活躍されていました。

この人もこのシリーズでかなりの人気キャラだよね。八敷さんと仲良すぎか。

ちなみにこの人と怪異に立ち向かうActでは十中八九銃ぶっぱなします

 

 

そしてこのシリーズといえば本当に怪異のデザインとネーミングセンスが不気味でいい。

私が今作一推しの怪異コックリおじさん。

 

ちなみに小さなメダル要素もあります。

うーん、なんて気持ちの悪い小さなメダルだがそれがいい

ひたすらこの気持ちの悪い歯を見つけて霊力を高めます。

 

で、こっからが本題

 

今作一番私が思ったのが、舞台が学園だったせいか完全にエロゲと化していたスチルに感謝しかありませんでした。死印の時に初っ端からJKのムホホなエログロスチルを出していただいて最高のゲームだなと思いました。

しかし、実際一番エロかった一話だけで、なんだただの客寄せエロかよと、非常に残念な思いをしたのですが、今作死噛ではここにかなり力を入れているように感じました。いや

 

間違いなくかなり力を入れてました。

 

ちなみに一話にムチムチなJKが吊るされるスチルがあるのは今後今作の伝統になっていくのですかね?(次作も期待してます。)

 

 

こんな子や

こんなエロい子たちが

こんな目にあったり

こんな風にひん剝かれてしまいます。

 

 

ちなみに今作はマジで他にもお色気スチルがかなり多かったです。

もう手段をえらばなくなったアイドルみたいですごく興奮する。

 

 

全体的にストーリーも非常にわかりやすくさほど複雑さも感じないのですごくいいゲームだったと思います。このゲームの中で登場人物達が怪異に対して向き合う姿勢がすごく好きで、結局怪異も人間からできたもので、それに生きている人間達が苦しめられている。怪異に苦しめられている人間を救うのももちろんだが、怪異も元は苦しみをもって死んでいった人間達、だから彼らも救いたい、という熱い思いが非常に好きでした。

八敷がとある怪異の恨みよって殺された人間へ向けたこの言葉がとても名言。

 

「黒峰みたいな傲慢な男にとって死者は皆、無力な存在だ。だから平然と人の尊厳を犯し、生命を奪う。だが、自分たちは知っている・・・・・・死者は決して無力でない事を。」

 

 

 

電気サーカス/唐辺葉介(瀬戸口廉也)

 

土曜日に家族で市立図書館に行ったら、唐辺葉介さんこと瀬戸口廉也の電気サーカスがあったので子供の絵本と一緒に借りることにした。

活字の本なんてここ最近読んでないので、どうせすぐ飽きるだろうと軽い気持ちで読み始めたらとんでもないおもしろさのモンスター小説だったので、レビューしてみることにした。以下、電子サーカス及び、唐辺、瀬戸口関連作品のネタバレ含みます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう今更いうまでもないのだけど瀬戸口廉也といえば2004年から2007年にかけて発表された瀬戸口三部作において、00年代以降のエロゲプレーヤーにカリスマ的人気を誇るあの瀬戸口廉也さんだ。

 

氏がシナリオ担当の関連作品に頻繁に登場する3つの基本柱は

児童虐待

キリスト教

精神病

もうこれらの要素を話にまぜながら、あの独特の私小説のような語りでひどく厭世的だったり、淡白だったり、残酷だったり、自暴自棄だったりしながら、ストーリーを進めていくのが刺さる人にはものすごく刺さり、カリスマ的な人気を誇ります。

 

私はこの電気サーカスを読んで一番に思ったのはこれは瀬戸口廉也のエピソード0。この本のお話は全部ノンフィクションであってほしい、なぜなら私達が敬愛してやまない瀬戸口廉也様が本当にこんな人生を歩んできたのだとしたら、氏の作品の内容全部に納得がいってしまうからスターウォーズでどうして母親思いのかわいいアナキン少年が暗黒のフォースを纏うダースベーダーになったのかのエピソード1~3のように、なぜ瀬戸口廉也という奇才が生まれあのような怪作を世に出すことができたのかという、その前日譚のように感じ、電気サーカスを読み進めていくだけで、その答え合わせのするようなワクワク感がありました。

 

例えば幼少時代に、出産に立ち会い一匹一匹取り上げた自分と同じ誕生日だった子犬達をその翌日に実の父がそれを生き埋めにして、土に埋められながらミュウミュウと泣く子犬達に最後まで土を踏みつけていた。という虐待シーンでは、犬憑きさんでいじめにあっている女の子が犬神の呪いの儀式でいじめ加害者に復讐するために生まれた時からかわいがっていた犬を顔から下を埋めて放置して、餓死寸前の恨みがたまったところで首をはねるいう話を思い出しました。

この作品やたら動物の死の描写が多いように感じました。バイト先の厨房で捕まえたドブネズミの殺処理をどうするか困っていたら店長がそのまま生ごみの入った袋にネズミを入れ足で袋をギュウギュウと踏みつけながら、だんだんガサガサ音がしなくなるのを待っただとか、長年かわいがっていた文鳥が死んだ際にこのままゴミ袋にいれてしまおうかと一瞬考えたとか、こういう動物をかわいがっているようで、わりと残酷な描写が多く、こういうとこも氏の好きな点。この人は普通のひとだったら臭いものにふたをするようなことの事実や思いをありのままに書いてしまう人間性なんですよね。

 

 

他の答え合わせの例を挙げれば

保護と称して連れ込んだリスカだらけの中卒未成年と薬をキメて酒を飲んでインターネットにふけって二人でひたすら共依存の堕ちていくだけの毎日を送る感じが、CARNIVALの泉ルートの逃亡生活の日々を思い出しました。わたしはCARNIVALでは泉が一番好きで、あの救いがなくて、ただ堕ちるあの感じの話が好きです。

CARNIVALでいえばミズヤグチが真赤を殴ってしまった際に、タミさんと共に事情聴取でパトカーに乗せられて警察に連れていかれて、歯向かうでもなく言い訳するでもなく、もう好きにしてくださいと、取り調べで「警察行くって思ったより大したことないな。」と他人事のように淡々と対応する感じもCARNIVALの主人公が警察に行ったシーンのようでよかった。警察にお世話になったの実体験だからあんなにうまく書けるのかな笑

 

 

あと一瞬だけどキリスト教に関する言及があったのもうれしかったです。

やはりというか期待通りで瀬戸口廉也の実の母はカトリックの洗礼を受けていた。ものごころつく前からキリスト教的なものが周りに溢れ、小さい頃から聖歌を聞かされ聖書の物語を覚え、その歌や物語は好きだったけど「僕はその宗教事態には決していい感情を持っていなかった。」という一文はのちの瀬戸口作品のテーマになっていくものです。

瀬戸口廉也は自身の作品の中でやたらキリスト教を出して語りそれを理想論というような批判を頻繁にしますが、それはただ単に嫌いなのではなく個人的にどこか憧れをもって描かれているように感じていました。

今はもうないのかもしれないけど瀬戸口廉也がブログをやってる時に、真っ白でシンプルなホーム画面の自己紹介欄に「屑人間です。好きな言葉は愛。」

と書いてあったような気がするんですが、確かに電気サーカスの主人公ミズヤグチが瀬戸口廉也その人であったなら、確かにどうしようもない屑人間だなあと思うし、ここでいう「愛」というのはキリスト教アガペーをさして、自分のような人間の思考とは真逆の正反対の位置にある考え方だけど、本当は幼少期から自分の一番身近にあった永遠の憧れで本当は自分にも欲しかったもの、というような悲哀さを感じます。

瀬戸口廉也はミズヤグチがそうであるように本来めちゃくちゃ優秀で頭もかなりいい人物です。でもいわゆる芯というか中身の部分が完全に腐りきってしまっているので、社会の底辺で暮らすような生活をしていると本人も認めているように、その通りなんだと思います。

瀬戸口の文章読めばわかりますが読書量もすごく、はじめは海外文学から興味を持ったと言っていますが、日本の純文学から現代小説まですべて網羅している方だと思います。

 

 

結局じゃあこの作品の根幹というかメインの見せ場はなんのかというとボダ女、真赤との恋愛です。これおもしろいなあと思ったのが、作中でミズノグチと真赤の関係がすごく仲のいい友達のような、でも長年連れ添った夫婦のような何とも言えない関係で、あまり二人の性描写はないかのように書かれてるんでミズノグチも結局真赤のことが女として好きなのかどうかよくわからないですねはじめは

実の両親や周り取り巻く大人に虐待を受けてるという彼女をミズノグチが「僕が保護するしかない。」と仲間と共有で暮らしてるアパートに一緒に住むことになるのですが、はじめて来た日に同居人のタミさんと3人で酒を飲みながら歓迎会をやり、その中でミズノグチより先にタミさんが真赤とやりはじてしまうんですけど、やった後に「ほらミズノグチ君もどうだい?」と友人に自分がやった女とやるのを進められて、それに対してミズノグチは特に怒るでもなく、タミさんに言われた通りにいざやろうとしたら「僕がやろうとしているのでこんなことじゃない。」とこのままではただ家出少女をヤリ目で連れ込んでる悪い大人と一緒じゃないかと悔しさのような気持ちで泣いてしまうシーンがあります。はじめはミズノグチも恋とかではなく、親に虐待を受けているらしき少女を昔の自分に重ねてしまい、この子にはこんな思いをしてほしくはないし、自分のような人生の落後者ではなく真っ当な人間に育ってほしいという思いから保護してるだけだという意気込みがありますが、結局最後の方では、もう完全にミズノグチ、真赤に堕ちてます。特別な女としてハマってます。

途中喧嘩別れした際に、帰ったらやっぱりタミさんと真赤が同じ布団で寝ていたシーンに遭遇しますが、それでもタミさんに怒るのではなく真赤に怒り、女の顔をグーパンして警察に連れていかれます。この辺のミズノグチはタミさんに怒るでもないっていうのが屑すぎて面白かったし、薬と酒でトリップしすぎて本人も覚えてないくらいの度重なる奇行や警察にまで一緒に付き合っても文句ひとつ言わずミズノグチと一緒に付き合うタミさんもかなりいい人だよなあ、と思って、割とこの二人の緩い関係性も好きでした。

でも結局、最後は真赤はとんでもない虚言癖の女でミズノグチもずっと騙されていたただのピエロだったということがわかります。今でも真赤は持ち前の優秀さとたくさんの男たちを渡り歩くサークルクラッシュ術で明るい世界でたくさんの活動しています。というようなしめくくりで物語が終わるのですが、結局最後は馬鹿な男が自分の思いあがりで、出会った男すべて狂わすガールにしてやられてしまいましたという現実さもよかったです。

 

私たちが崇拝してやまない瀬戸口廉也様がこんな幼少時代を過ごし、ライターとしての礎となったテキストサイトを運営していたという事実、怪しげな仲間達と共同生活を送り、酒を飲み、精神科に嘘ついて薬をもらいに行き、自殺未遂もしたし、仕事をはじめてもすぐバックレてやめたり、やったりを繰り返したり、精神病棟にも入れられたり、と破天荒な人生を送ってきた様が描かれたダウナー青春モノの名著です。

翠の海

私は洋館モノというジャンルが昔から好きだ。

今でも見知らぬ森を散策していたら古めかしい西洋風の洋館が目の前に現れて、怪しげな館の執事が「こちらへどうぞ。」と中に案内され、そこにはドレスを着た綺麗な少女が「うふふ、おかえりなさい。」とか意味深な言われて…という経験をしないだろうかと今でも時折妄想してる。

なんで好きかといえば、そもそも生まれて初めてノベルゲームに触れたのがかの有名な「弟切草」だったからかもしれない。映画化もされたし、たまになぜかドラマもやってた気がする。

 

私がはじめてプレイたのはPS版のやつですね。

双子の姉妹とかミイラとか半魚人とかもうたくさんのドキドキが詰め込まれていて、あとこれのせいで洋館には必ず双子の姉妹が欲しいという癖まで植え付けらてしまいました。

 

そんなわけで「洋館」「ゴシックな少女」「双子姉妹」これらの要素が入るエロゲにはすぐ食いつきます。そこで今回プレイしたのが翠の海。

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まずそもそもこのゲームOPの完成度が高すぎる。

霜月はるかさんの美しい歌声と幻想的な音楽が完全にゲームを盛り上げてしまっている。

動画の最中に青い鳥が出たり、白いドレス着たメインヒロインの女の名前が「みちる」ということでお気づきかと思いますが、ベルギーの有名な童話、兄チルチルと妹ミチルの「青い鳥」がモチーフなのかと思います。

でもプレイした自分が思うに

え、これどちらかというとヘンゼルとグレーテルじゃないの!?

個人的には思いました。以下その理由。(ネタバレあり)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヘンゼルとグレーテルは有名なグリム童話

この話はご存じの方も多いと思いますが、中世ヨーロッパの飢饉が流行ったせいで、貧乏な家庭の親が口減らしのために子供を捨てていたという残酷な現実を後世に伝えるために作られた作品という見方もあるそうです。

つまりこの話はそれぞれの事情で親に捨てられた子供たちの話なんですね。

話変わって今日たまたまネットフリックスで藤井道人監督、横浜流星主演の「ヴィレッジ」という映画を見ました。この映画はとある田舎村がゴミの廃棄施設によってその恩恵から発展していくという話なのですが、ゴミ処理という仕事上、汚い話や裏金なども動き、そこに村社会の陰湿さ、多少村人の何人かが犠牲になっても、村そのもののためにひたすら隠蔽を積み重ねていき、そこには道徳心も何もない人間の汚さ、非情さ、異質さを映画全体で描き切った面白い作品でした。

 

この映画を見て感じたのは臭い物にはひたすら蓋をしていこうと積み重ねていった人間が最終的に背負う罪の重さ、人の命をたとえ殺めることになっても、自分の幸せのための犠牲ならやむをえまいという気持ちと罪を犯している自分との葛藤。

 

人間はどうしたって罪を背負うことになるんですね。

 

翠の海のメインヒロインのみちるは、親に捨てれた子供たちが集まって暮らすこの洋館で寮母さんのような役割をしています。ここで暮らすためには「自分の置かれた状況に疑問を持たない、当たり前のものと受け入れる。」「洋館で暮らす子供達を傷つけたり、喧嘩などのトラブルを絶対起こさず、みんなで仲良く笑って暮らす。」最低限この二点を守って空気を読んで暮らしていればいいのですが、もしこれが破られるようなことがあってしまうと、他の子供たちにも影響を与えてしまい、全員が発狂してしまうため、みちるやその一部事情を知る仲間達による間引きが行われます。

 

 

彼女のメインルートでは主人公と結ばれ、ハッピーエンドに向かう前に彼女が間引きによって殺してきた子供達に「あなた達を殺しておきながら幸せになってしまいごめんなさい。」と謝るシーンがあってそれが好きです。さらに好きなのは主人公も彼女の罪を肯定します。「あなたのやったことは罪だ。どんな理由があっても絶対に人を殺すことは許されない、一生背負っていかなくてはいけない。」

 

私は罪を背負って生きていく人間が好きです。人は罪を自覚してそれでも人生を生きていかなくていけないのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黄泉ヲ裂ク華 EXPERIENCE SELECTION

黄泉ヲ裂ク華、裏ボスも倒し最後猫耳ドスケベドチャシコ上司をフルボッコする昇進試験にも合格したので、晴れて部長昇進の辞令もいただき合計60時間で無事クリア。

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私、この会社の作品、死印とNGはプレイしたことあったので、てっきりホラーゲーム専門のメーカーかと思っていたのですが、ゴリゴリのDRPG専門メーカーだったので、もうこのジャンルでは老舗中の老舗だったのですね。

地下迷宮と魔女の旅団シリーズや世界樹の迷宮シリーズ、ととモノなんかも好きなので他にもこのメーカーのゲームやりたいと思いました。

 

 

以下ネタバレありの紹介と感想

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どうやら世界観は死印やNGを引き継ぎつつのDRPGなので、敵キャラのクリチャー達がいい具合に気持ち悪くて不気味なのが好きでした。

アルダーという統一神の登場によって、人間も魔物の姿になり種族間を超えた統一が図られた世界。しかし、その中で稀に生まれてしまう「人間」の子は「鬼子」と呼ばれ、人間の子達は親に森へと捨てられてしまいます。そんな不幸な生立ちをもった鬼子の1人がアルダーという絶対神への復讐と同じ志をもった異形の仲間達を見つけて世界再編を行う。

 

というのが敵側のストーリー、プレーヤーは1970年代の日本を舞台にしたサラリーマン、ちょっと違うのは「黄泉」とよばれる謎のダンジョンがあること。黄泉ではアルゲンと呼ばれる超常物質のおかげで人体がクリチャー達との戦いにも耐えられるくらいパワーアップします。

 

主人公は黄泉公社の中間管理職。部下たちを率いて危険な黄泉の探索を行います。

 

というのが大まかなストーリーかな、異世界と現実の狭間って感じがいい具合に不気味でシナリオに味を出してました。そもそもDRPGってわりと淡々と物語が進むのが特徴的ですが、これもやっぱり深くは語らず、一種のフレーバーテキストみたいなものから行間を読み解いて世界観を自分なりに妄想していくのは、もうこのジャンルの醍醐味ではないでしょうか。

 

地下迷宮と魔女の旅団シリーズなんかもそうですが、わりとシナリオが残酷というか容赦なくサラッと非人道的なこと、心が痛むことも行うので、そういうのもやっぱりDRPGの魅力なんだよな。良くも悪くも現実的。例えば、敵によって人体実験のためだけに作られたクローンの少女達、彼女たちは作った人間のことを「お父様」と思っており、死ぬ間際まで生まれた時から「お父様」に裏切られている存在であるにも関わらず、絶望を抱えながら苦しんでいる、そんな彼女達を「容赦なく全員殺せ」というミッションがあったりして悲痛な叫びを聞きながら殺していきます。

 

まあ割と救いないです。

 

 

ラストのラストで恐らくこれだけが笑顔のスチルだった。守りたいこの笑顔。

 

 

あ、いるよね・・・こういう上司。

 

 

 

和み匣

パラノイアDISC3「和み匣」をクリア。

いわゆるカルタグラピアニッシモのファンディスクですね。

次の作品「殻ノ少女」行く前の箸休め会。

 

以下ネタバレありの紹介と感想

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シナリオ3つに、ミニゲームが2つ、ついてます。

 

サクラメント・・・カルタグラの続編。これがほぼこのゲームの本編みたいなもので、いわゆる由良ルートをメインに据えて作ってる。自分のようにお姉ちゃんのほうに気持ちがいってしまった人にはいいかも。和菜の舞台のシーンの演出と音楽が良かった。

 

凛雪に咲く花・・・凛ちゃんとずっといちゃこらするゲームです。まだ処女だった頃の凛ちゃんとはじめてのお客さんの物語。

 

いのぐれっ!・・・あーはやったよね、この当時!ゆるふわ系のきららに代表される平仮名カタカナ四文字系の作品!!

まあ2007年のらき☆すたブーム以降、広まった日常ゆるふわ系をパロって作ったような作品。私なんか完全にこの世代ですが、今は異世界転生ブームでアニメであんまりゆるふわ系見ないよね。

ミニゲーム1 どんじゃら

ミニゲーム2 たこ焼きバトル

これが地味に難しく中毒性がある気がする。たこ焼き焼くパズルゲームなんてはじめてやった。

 

まあほんとサクラメントやればいいんじゃないの?って感じではありましたが、わりとイノグレの世界観に愛着もててよかったです。

 

最後は「殻ノ少女」。

 

 

 

PP -ピアニッシモ- 操リ人形ノ輪舞

ピアニッシモ・・・「とても弱く」を指示する記号。ppと表記されることもある。

 

パラノイア2作目ピアニッシモをクリア。タイトルは上の通りで音楽用語のピアニッシモから来ています。その名の通り音楽がテーマの作品です。主人公も不良系音大卒ピアニストってことで、こんなの絶対女にモテないわけがない。実際驚くようにたくさん女が寄ってきますし、簡単に又も開きます。まあ典型的なエロゲ主人公ですね。

 

 

以下ネタバレありの紹介と感想

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スウィングが足りないんじゃあ!!!

という声が聞こえてきそうなくらいジャズが流れるシャレオツなバーからスタートします。前作のカルタグラに陰鬱とした雪景色と比べると、わりと明るい感じでスタート。もちろん女たちもはじめからたくさんいます。

展開で言うと、まあやっぱミステリーがテーマの作品であるので殺人事件が起きるのには変わりありませんが、猟奇殺人路線ではなく、どちらかというと、音楽と雰囲気を楽しめるくらいに綺麗さを感じる殺人事件に感じます。どちらかというと切ない系。(まあ切ないのはカルタグラも変わらないかな。)

時代もカルタグラが昭和20年代に対してピアニッシモは昭和10年代。前の時代のお話なんですね。第一次世界大戦が終わり、次の大戦に備えて富国強兵に励むといった感じの日本が今作の舞台です。

 

個人的に思ったのはこの作品はちょいちょい江戸川乱歩ネタが作中に出てくるので、江戸川乱歩を意識してるのかな、と思いました。

この作品における殺人事件の元凶である、特殊な音波で他人を凶暴化させ、他人を操って人を殺させる道具「リフ=ラフ」というとんでもない銃が出てきます。

この銃を使って人を操って僕の考えた最強の軍隊を作り日本を列強国に負けない強い国にするという、まあ極右集団達のボスが黒幕ですが、この道具を作らせるためにわざわざ巷で噂の天才少女姉妹を誘拐してきます。その道具を作った少女(久遠)は悩みます。

 

私が直接手を下したわけじゃないけど、そもそも殺された原因は私にあるので、私が殺したのと同義ではないか?

 

私は昔読んだ江戸川乱歩の短編で、「何も知らない子供に避雷針に小便をかけるように言って、その子が小便をかけたら感電して亡くなった。しかしそれは事故として処理され、私に罪はない、私はこの魅力に取り憑かれてしまった。」といった内容の話を読んだなと思い出して、調べてみたら「赤い部屋」という有名作品でした。この「赤い部屋」のテーマはずばり「殺意のない殺人、死亡する可能性を高めて、自身の手を汚すことなく人を殺すこと」だそうです。

自分は殺人を犯したのではないかと、悩む主人公の葛藤、それに対して事件の全ての知っていて、主人公もその周りの人間達も黒幕でさえも、操っていたメインヒロインの久遠。天才超えてもはや神の視点から、登場人物達を見てる彼女が、主人公との日々を重ねる中で自分が手を汚さぬ殺人に疑問を持ち始めて苦悩や後悔が始まっていく様がこの物語の見所であり全てだと思います

 

ピアニッシモは音楽用語ですごく弱く弾くことを意味します。一見強面に見えてもピアニッシモの旋律で繊細な曲を奏でる主人公と、天才であるがゆえに自らの人生を呪われたものとして生きていかなくてはならくなった悲しい運命の女の子の、切ないラブストーリーが優しい旋律の素晴らしい音楽とともに楽しめる作品だったので、これは中々にやってよかったと思える作品でした。

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PP ピアニッシモ 操リ人形ノ輪舞 ビジュアル・ガイドブック (JIVE FAN BOOK SERIES)

 

 

 

ポケットモンスターバイオレット

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ポケモンSV、なんとかストーリーEDまでは到達しました。まあ皆さんご存知の通りポケモンはクリアしてからが本当の始まりなのですが…。(さあ今日からレイドと金策と厳選と薬漬けにする日々がはじまるお!)今回は新作ポケモンのストーリーとキャラクターに焦点を当てたレビューをしたいと思います。

 

ナンジャモしか楽しみねえじゃねえか!!

 

そんな風に思ってた発売日前の時期が僕にもありました。

以下ネタバレありの紹介と感想

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゲームフリークさん、本当にありがとうございます。ありがとうございます…!

心からの叫びが出るくらい最高のキャラクター達とストーリーだった。

はじめはポリコレ気持ち悪いとされていた主人公もなんだかんだでめちゃくちゃかわいいじゃん。ていうか今回のみつあみ学生服で、わりと真性っぽさを感じる。ハーフパンツの下にどのカラーのタイツをはかせようかと真剣に考えているときの俺は日本でもかなりの最下層に位置する人間だったであろう。

まあ当然のことながら主人公ちゃんかわいいのは前作のユーリちゃんに引き続きなんだけど、まあぶっちゃけナンジャモ以外はいないよねーと思ってた女性キャラもまさかのダークホース、学園のミモザ先生やキハダ先生といった隠しヒロイン達、アルセウスの時もいたけどガチロリちびっこ枠のポピー、スター団の肉々しいビワちゃんにメロコちゃんには焼かれたい。

でもおれの中での一番はなんと言ってもこの人。

セルクルタウンのパティシエジムリーダーカエデさん(;´Д`)

そのほんわか雰囲気と魅惑のマシュマロボディに拙者の愚息はもう…。

こんなん完全にオネショタ枠でしょ。ダイパのモミさんといい、こういうポケモンのほんわかお姉さん枠、基本大好きなんよ、わし。おれのバブみセンサーがテラスタルして全力でオギャりたいと輝いていた

まあ予想以上のキャラ萌え豊作に今から同人誌が楽しみでしょうがいないです。本当によろしくお願いいたします。全国のポケモン絵師さん達。新年もメロブに突撃します。

 

ストーリーについてなんですが、今回はオープンワールドということで、3つの主要クエストをこなした後に最後一番の謎の大穴に迫るってことで、もう初っ端からなんか謎の大穴があってみんな調査してるって世界観から、なんだこれメイドインアビスかよ、とか思ったけど、実際は大穴の調査があっさり終わって、アビスだっら第一層にも満たないんじゃないかってくらい、あっさり探索できちゃいましたね。最後の息子と父の話にちょいウルってきたけど、今回わりと目頭が熱くなる話がちょいちょいあった。色々ネタにされてるネモだけど、一番最後主人公が勝利した時に「え、私全力で戦っていいんだ、全力で戦って負けちゃった…。」って負けて自分より強いライバルの登場にうれし泣きするシーンあるけど、あれってわりと天才の苦悩みたいな感じで、多分ネモは本当に主人に出会えてうれしたかったんだろうなあっていうのがすごく伝わってよかった。

そして一番おもしろかったのはスター団ですね、やっぱり。

そもそも今回学園生活が舞台ってありそうでなかったポケモンだよね。今まで主人公達、誰一人として学校に通ってねえって世界観でまさかのここに来て学校へ行こうだったから、その発想見落としてたわ。

もうハリーポッターという前例があるように学園モノは萌え要素をもっと加速させるのでこれはいい着眼点だったと思う。先生との絆を深めるイベントは完全にペルソナのコミュだと思ってた。ミモザ先生やキハダ先生のバレンタインイベントとかないんですかねえ?これ以上愛を深められないんですかねえ?

まあそんなわけで今回「学園」という舞台装置を手に入れた中で、一番すげえなと思ったのは、いじめや不登校といった学園の負の側面をテーマへいれて、そこに毎回恒例の悪の組織を絡めたシナリオをやったのはポケモンすげえやるなと思った。そもそも今までの悪の組織って

子供vs大人

だったのに、今回のスター団は

子供vs子供

という子供の社会ゆえに起こる問題を子供達がそれぞれの価値観や信念をもって挑む姿が描かれていたのだ。

歴史を辿れば初代のロケット団なんかは、これはもう完全に反社、スロット経営したり、会社やラジオ局ジャックしたり、まあわかりやすい犯罪者集団ですよね。ブラホワのプラズマ団なんかも、宗教組織っぽい名目でわりと大きな犯罪をこなす迷惑な集団というイメージで、おれの中では完全な悪。

アクア団、マグマ団、プラズマ団なんかは、過激派の環境や動物保護団体や終末思想集団って感じで、自分達の哲学が強すぎて、人様に迷惑かけてるやつらって感じだったし、スカル団やエール団にいたっては悪い大人達にいいように利用されてるただのチンピラだったりフーリガンだったりする。

 

そして今回のスター団は、まさかの発足理由がいじめっ子達を倒すために立ち上がったいじめられっ子達による義賊団体ってことで、大人では解決できない教育の場で起きてる問題を子供達の力によって解決しようという団体だった。

大人の社会には色々あるように、子供の社会にも色々ある。子供だって哲学もあれば、価値観の違いもあるから争いだってそれは起きる。スター団のした行動が悪なのか正義なのか、というテーマはわりと考えさせれるものがあって、今までの完全懲悪ストーリーからの脱却が行われたような感じではあった。これもポリコレを意識した結果なのかなあ。

ポリコレ、ポリコレ言われて色々批判されたポケモンだけど、それだからこそまた今までは違った視点で深みが出たストーリーもあるし、キャラクター達も一週回って色んな個性が出てて愛着が持てるものに仕上がってる。

さて、イーブイのレイドをひたすらマラソンする日々に戻るぞ!

 

ポケットモンスター バイオレット -Switch